【技能実習2号とは】受入れ可能人数や要件など気になる事柄を解説!

この記事を読むと、次のことが分かります。

・技能実習2号とは何か
・技能実習1号から技能実習2号への移行要件と手続き
・技能実習2号と技能実習3号の違い
・技能実習2号から技能実習3号への移行要件と手続き
・技能実習2号から特定技能1号への移行要件

技能実習2号とは、技能実習を目的とし来日する外国人が、実習の2年目・3年目に取得する在留資格です。技能実習1号の実習を修了した後、技能実習2号に移行した実習生は技能などに習熟するための活動を行います。

技能実習1号から技能実習2号に移行するには、技能実習生が試験に合格するなど一定の要件があります。

本稿では、技能実習2号の基礎知識や技能実習1号からの移行要件、企業が行う手続きについて解説します。また、技能実習2号の実習後に移行する在留資格についても紹介します。技能実習生を受入れている企業の方はご一読ください。

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1. 技能実習2号は技能のさらなる習熟を目指す在留資格

技能実習制度は、外国人の技能実習生が日本の企業で働きながら母国では学ぶことが困難な技能などを習得し、帰国後母国の経済発展に生かすことを目的としています。

この章では、技能実習制度で来日する外国人が取得する、技能実習2号の在留資格について解説します。

1-1. 在留資格「技能実習2号」とは

技能実習の在留資格は、技能実習1号から3号まであります。技能実習生と実習実施者の希望が一致し、実習生が移行要件を満たす場合は、技能実習1号から技能実習2号、または技能実習2号から技能実習3号へと移行し、実習を延長することができます。

技能実習2号は、技能実習1号で習得した技能などに習熟することを目指す、実習2年目から3年目の在留資格です。在留期間は、法務大臣が指定する2年を超えない期間とされています。

なお、技能実習2号は、受入れ方式によって「技能実習2号イ」と「技能実習2号ロ」に区分されます。

技能実習2号イは、企業単独型で受入れられる技能実習生が取得します。企業単独型とは、日本の企業が自社の海外事業所や海外の取引先から外国人従業員を直接受入れて実習を行う受入れ方式です。

技能実習2号ロは、団体監理型で受入れられる技能実習生が取得します。団体監理型では、監理団体(商工会などの非営利団体)が技能実習生を受入れ、その監理団体と契約している実習実施者が実習を行います。

1-2. 技能実習2号の対象職種

技能実習1号から技能実習2号に移行が可能な職種・作業主務省令で定められており、2023年3月31日時点で87職種159作業あります。

技能実習1号から技能実習2号に移行する際に、実習する職種や作業を変更することはできません。ですから、1年以上日本で実習することを想定している技能実習生は、実習初年次から技能実習2年目の在留資格に移行可能な職種に就いておく必要があります。

参考)
外国人技能実習機構(OTIT)|移行対象職種についてはこちらhttps://www.otit.go.jp/files/user/230331_%E8%81%B7%E7%A8%AE%E4%B8%80%E8%A6%
A7.pdf

1-3. 技能実習2号の受入れは何人まで?

受入れ可能な技能実習生の人数は、実習実施者(受入れ企業)の規模と、技能実習生の在留資格の種類や受入れ方式などによって上限が決められています(外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律施行規則[技能実習法施行規則]第16条)。

受入れ可能な人数は、受入れ方式によって「団体監理型」「企業単独型A」「企業単独型B」の3つに区分されます。

企業単独型Aは、法務大臣および厚生労働大臣によって継続的で安定的に企業単独型の技能実習を行わせる体制を有すると認められた企業、企業単独型Bそれ以外の企業が該当します。

団体監理型と企業単独型Aの受入れ人数の上限は以下の通りです。

表)団体監理型および企業単独型Aにおける技能実習2号の実習生の受入れ上限人数

実習実施者の常勤職員総数技能実習生の人数
301人以上常勤職員総数の10分の1
201人以上300人以下30人
101人以上200人以下20人
51人以上100人以下12人
41人以上50人以下10人
31人以上40人以下8人
30人以下6人

出入国在留管理庁・厚生労働省「技能実習制度 運用要領 ~ 関係者の皆さまへ ~」,2023年4月公表,p120-121を基にライトワークス にて作成,https://www.moj.go.jp/isa/content/930005219.pdf(閲覧日:2023年5月19日)

企業単独型Bにおける技能実習2号の実習生の受入れ上限人数は、常勤職員総数の10分の1です。

ただし、団体監理型・企業単独型ともに、常勤職員総数の2倍の人数を超えてはならないとされています。

なお、実習実施者が「優良な実習実施者」に認定されると、上の表の2倍の人数を受入れることができます。優良な実習実施者については2章で解説します。

1-4. 技能実習1号から技能実習2号に移行するための要件と手続き

技能実習1号から技能実習2号に移行するためには以下の要件を満たす必要があります(外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律[技能実習法]第9条、技能実習法施行規則第10条)。

(1)技能実習1号と同一の実習実施者の下で、同一の技術などについて実習を受けること
(2)技能実習の内容が、移行対象職種・作業であること
(3)技能検定基礎級もしくは技能実習評価試験初級の実技試験および学科試験に合格すること

ただし、実習実施者の事情などで、同一の実習実施者の下で実習できない場合は、この限りではありません。

技能検定技能実習評価試験は、都道府県職業能力開発協会などが実施している習得した技能などを評価する国家検定です。技能検定は日本人も受検する検定ですが、技能実習生は随時試験として実施されるものを受検します。

随時試験は、技能実習生向けの試験なので、日本語の試験問題に振り仮名を付けるなど日本語を母国語としない人への配慮があります。基礎級の学科試験には、ローマ字の振り仮名も併記されています。

随時試験の等級区分は、随時2級、随時3級、基礎級です。技能実習2号への移行要件となっている基礎級は、「基本的な業務を遂行するために必要な基礎的な技能、およびこれに関する知識」が問われます。

なお、技能実習2号への移行には、技能検定基礎級・技能実習評価試験初級いずれの場合も学科と実技両方の試験に合格する必要があります。

技能検定や技能実習評価試験は、技能実習1号の実習が修了する2カ月前までに受検することが推奨されています。前もって試験対策が必要になるので、忘れずに準備しておきましょう。

参考)
厚生労働省|技能実習生向け技能検定の概要はこちら
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/shokugyounouryoku/
ability_skill/ginoukentei/kisokyu.html

次に、移行の手続きについて解説します。企業が行う手続きは以下の通りです。

・技能実習2号の技能実習計画の認定申請
・在留資格変更の申請

まず、技能実習2号の技能実習計画の認定を外国人技能実習機構(OTIT)に申請します。認定が下りたら、技能実習計画認定通知書が交付されます。

技能実習計画認定通知書が交付された後、技能実習1号から技能実習2号への在留資格変更の申請を管轄の地方出入国在留管理局で行います。標準審査期間は2週間とされていますが、技能実習生の在留期間満了日を確認し、余裕を持って申請するようにしましょう。

このように、技能実習2号へ移行するときは、技能実習1号の実習期間内から準備が必要です。技能実習計画に関する書類の作成は、技能実習生が入国してから6カ月後ごろを目安に準備を始めましょう。

1-5. 技能実習2号から移行できる在留資格は技能実習3号か特定技能1号

技能実習2号の実習修了後に移行できる在留資格は、技能実習3号特定技能1号です。どちらに移行するか判断するために、まずはそれぞれの在留資格の違いを知りましょう。

技能実習制度は、開発途上国へ技術移転を行うことによる国際協力を目的としています。一方、特定技能制度は特定産業分野の人手不足解消を目的としています。

また、受入れルートや就業できる職種、転職の可否もそれぞれ異なります。

特定技能の在留資格について、詳しくはこちらをご覧ください。

どちらに移行すればよいかは、技能実習生の希望や実習時の職種・作業、実習実施者の受入れ体制などにより変わります。それぞれの違いをよく理解してから決めましょう。

技能実習3号へ移行する方法は3章で、特定技能1号へ移行する方法は4章で解説します。

2. 技能実習2号と技能実習3号の違い

ここでは、技能実習2号と技能実習3号の違いを解説します。

技能実習2号は、技能実習2年目から3年目技能などの習熟を図るための活動を認める在留資格です。

技能実習3号は、技能実習4年目から5年目の技能などの熟達を図るための活動を認める在留資格です。

それぞれの在留期間や対象職種は以下の通りです。

 在留期間対象職種 (2023年3月31日時点)
技能実習2号法務大臣が指定する2年を超えない期間87職種159作業
技能実習3号法務大臣が指定する2年を超えない期間80職種144作業

技能実習2号も技能実習3号も対象職種・作業主務省令で定められています。技能実習2号の対象職種・作業の多くは技能実習3号への移行が可能ですが、一部移行できない職種・作業があるので注意しましょう。

参考)
外国人技能実習機構(OTIT)|移行対象職種についてはこちらhttps://www.otit.go.jp/files/user/230331_%E8%81%B7%E7%A8%AE%E4%B8%80%E8%A6%
A7.pdf

技能実習2号と技能実習3号の受入れで大きく違う点は、技能実習3号を受入れるには、実習実施者が「優良な実習実施者」と認定される必要があることです。

優良な実習実施者とは、以下のように規定されています。

実習実施者について、技能等の修得等をさせる能力につき高い水準を満たすものとして主務省令で定める基準に適合していること(技能実習法第9条第10号)[1]

優良な実習実施者と認定されるには、一定の要件を満たした上で、「優良要件適合申告書(実習実施者)」を外国人技能実習機構(OTIT)に提出する必要があります。

なお、技能実習3号を団体監理型で受入れる場合は、監理団体も「優良な監理団体」と認定されている必要があります。既に契約している監理団体が優良な監理団体と認定されていなければ、認定を受けた監理団体への変更が必要です。

優良な監理団体は、外国人技能実習機構(OTIT)のホームページで検索することが可能です。なお、優良な監理団体は一般監理事業と表記されています。

参考)
外国人技能実習機構(OTIT)|監理団体の検索はこちら
https://www.otit.go.jp/search_kanri/

コラム:「優良な実習実施者」と認定されるために

優良な実習実施者の認定要件には以下のような項目があり、認定されるには規定の点数を取得する必要があります。

表)優良な実習実施者の要件

項目点数
技能などの習得などに係る実績70点
技能実習を行わせる体制 10点
技能実習生の待遇10点
法令違反・問題の発生状況5点
相談・支援体制45点
地域社会との共生10点

出入国在留管理庁・厚生労働省「技能実習制度 運用要領 ~ 関係者の皆さまへ ~」,2023年4月公表,p107を基にライトワークス にて作成,https://www.moj.go.jp/isa/content/930005219.pdf(閲覧日:2023年5月19日)

満点150点のうち90点以上を取得すれば、優良な実習実施者の要件を満たしていることになります。

基準を満たしていることを申告するために優良要件適合申告書(実習実施者)を外国人技能実習機構(OTIT)に提出し、受理されると優良な実習実施者と認定されます。

優良要件適合申請書については、こちらをご覧ください。

3. 技能実習2号から技能実習3号に移行する方法

この章では、技能実習2号から技能実習3号に移行する方法について解説します。

3-1. 技能実習3号に移行するには技能検定合格と一時帰国が必要

技能実習2号から技能実習3号に移行するには、以下の要件があります(技能実習法第9条、技能実習法施行規則第10条)。

(1)技能実習の内容が、移行対象職種・作業であること
(2)技能実習生が技能検定3級、または技能実習評価試験専門級の実技試験に合格すること
(3)技能実習生が母国に一時帰国すること
(4)実習実施者が「優良な実習実施者」と認定されていること
(5)団体監理型の場合、監理団体が「優良な監理団体」と認定されていること

技能実習生に係る要件は、技能検定3級または技能実習評価試験専門級の実技試験への合格と母国への一時帰国です。

技能検定の場合、技能実習生が受検するのは技能検定随時3級です。随時3級は「初級の技能労働者が通常有すべき技能、およびこれに関する知識」が問われます。

技能実習1号から技能実習2号へ移行するときは、技能検定基礎級、または技能実習評価試験初級の学科試験と実技試験両方の合格が求められました。

一方、技能実習2号から技能実習3号へ移行するときは、技能検定3級、または技能実習評価試験専門級の実技試験の合格のみが求められ、学科試験の受検は任意です。

また、母国に一時帰国することも要件とされています。具体的には、技能実習2号の実習修了後に1カ月以上、または技能実習3号の実習開始後1年以内に1カ月以上1年未満の帰国が必要です。

なお、技能実習生が母国に帰国する際の費用は、企業単独型の場合は実習実施者が、団体監理型の場合は監理団体が負担します。

3-2. 技能検定3級の受検者と合格率

厚生労働省によると、2019年度の技能検定随時3級の受検申請者は5万7,559人でした。そのうち、合格者は1万4,921人で、合格率は25.9% でした。

表)技能検定随時3級の受検結果(2019年度)

受検申請者合格者合格率
5万7,559人1万4,921人25.9%

厚生労働省「令和元年度「技能検定」実施状況」,2020年7月31日公表,p1を基にライトワークスにて作成,https://www.mhlw.go.jp/content/11806001/000653258.pdf(閲覧日2023年5月23日

同年度の技能検定基礎級合格率90.6%なので、基礎級に比べて随時3級の合格が難しいことが分かります。技能実習3号に移行を考えているときは、しっかり受検対策をしておきましょう。

3-3. 技能実習2号から技能実習3号に移行する手続き

技能実習2号から技能実習3号に移行するとき、企業が行う手続きは、以下の通りです。

・優良な実習実施者の認定申請
・技能実習3号の技能実習計画の認定申請
・在留資格変更の申請

まず、優良な実習実施者の認定を受けるために、優良要件適合申告書(実習実施者)外国人技能実習機構(OTIT)に提出します。

優良な実習実施者の認定が下りたら、技能実習3号の技能実習計画の認定を外国人技能実習機構(OTIT)に申請します。

技能実習計画認定通知書の交付を受けた後、技能実習2号から技能実習3号への在留資格変更の申請管轄の地方出入国在留管理局で行います。

4. 技能実習2号から特定技能1号に移行する方法

ここでは、技能実習2号から特定技能1号に移行する方法について解説します。

4-1. 在留資格「特定技能1号」とは

特定技能制度は、人手不足が深刻化する産業分野において、一定の専門性と技能を有する外国人を雇用することを目的としたものです。

特定技能の在留資格は、以下の2種類があります。

・特定技能1号
特定産業分野において、相当程度の知識や経験を必要とする技能を用いた業務に従事する外国人に向けた在留資格

・特定技能2号
特定産業分野において、熟練した技能を用いた業務に従事する外国人に向けた在留資格

このうち、技能実習2号から移行が可能なのは、特定技能1号です。また、特定技能1号の在留期間は最長5年です。

特定技能の在留資格について、詳しくはこちらをご覧ください。

4-2. 特定技能1号への移行で労働力として外国人材の雇用が可能

技能実習制度は、開発途上国へ技術移転を行うことによる国際協力を目的としているため、技能実習生を労働力調整の手段として利用してはいけないことになっています。

しかし、特定技能制度は人手不足の解消を目的としているため、特定技能1号に移行すれば労働力を補うために雇用することが可能です。また、特定技能外国人は受入れ人数に制限がない(介護および建設分野を除く)ことも、技能実習生との相違点です。

特定技能外国人を雇用するときの事前知識について、詳しくはこちらをご覧ください。

4-3. 技能実習2号から特定技能1号に移行できる職種

技能実習と特定技能では、就業できる職種が異なります。2023年5月時点、特定技能1号の外国人を受入れられるのは、以下の12分野です。

(1)介護
(2)ビルクリーニング
(3)素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業
(4)建設
(5)造船・舶用工業
(6)自動車整備
(7)航空
(8)宿泊
(9)農業
(10)漁業
(11)飲食料品製造業
(12)外食業

技能実習2号の実習生の職種・作業がこれらの分野に関連しているかどうかで、技能実習2号から特定技能1号に移行する際の要件が変わってきます。詳しくは、4-4で解説します。

なお、受入れ分野は改定されることがあるので、出入国在留管理庁のホームページで確認しましょう。

参考)
出入国在留管理庁|特定技能外国人が就業できる職種についてはこちらhttps://www.moj.go.jp/isa/policies/ssw/nyuukokukanri06_00103.html

4-4. 技能実習2号から特定技能1号に移行するための要件

ここでは、技能実習2号から特定技能1号に移行するための要件について解説します。要件には、外国人本人に求められるものと受入れ機関に求められるものがあります。

・外国人本人に求められる要件

特定技能の在留資格を取得するには、特定技能の受入れ分野に該当する技能試験日本語試験に合格する必要があります。

しかし、特定技能の分野と関連性がある職種・作業に就いており、技能実習2号の実習を良好に修了した技能実習生は、試験を受けなくても特定技能1号の在留資格に変更することができます。

一方、技能実習2号の実習を良好に修了した技能実習生が特定技能の分野と関連性がない職種・作業に就いていた場合は、移行後に就業する特定技能の分野の技能試験に合格することが必要です。

なお、技能実習2号の実習を良好に修了していれば、原則として日本語試験は免除されます。

・受入れ機関に求められる要件

特定技能外国人を受入れる機関には、以下のような要件[2]があります。

(1)外国人と結ぶ雇用契約(特定技能雇用契約)が適切であること(例:報酬額が日本人と同等以上)
(2)受入れ機関自体が適切であること(例:5年以内に出入国・労働法令違反がない)
(3)外国人を支援する体制があること(例:外国人が理解できる言語で支援できる)
(4)外国人を支援する計画が適切であること

技能実習生の受入れと違う部分もあるので、確認しておきましょう。

特定技能外国人を受入れる流れや必要な手続きなどについては、こちらをご覧ください。

参考)
出入国在留管理庁|「特定技能ガイドブック」はこちら
https://www.moj.go.jp/content/001326468.pdf

5. まとめ

技能実習2号は技能実習1号の実習を修了した後、実習期間を延長する場合に移行する在留資格です。技能実習2年目から3年目の実習生が取得し、技能実習1号で習得した技能などの習熟を図るための活動を行います。技能実習2号の在留期間は、法務大臣が指定する2年を超えない期間です。

なお、受入れ方式によって、企業単独型の技能実習2号イと、団体監理型の技能実習2号ロに区分されます。

技能実習2号の受入れ可能な人数は、以下の通りです(技能実習法施行規則第16条)。

表) 団体監理型および企業単独型Aにおける技能実習2号の実習生の受入れ上限人数

実習実施者の常勤職員総数技能実習生の人数
301人以上常勤職員総数の10分の1
201人以上300人以下30人
101人以上200人以下20人
51人以上100人以下12人
41人以上50人以下10人
31人以上40人以下8人
30人以下6人

出入国在留管理庁・厚生労働省「技能実習制度 運用要領 ~ 関係者の皆さまへ ~」,2023年4月公表,p120-121を基にライトワークス にて作成,https://www.moj.go.jp/isa/content/930005219.pdf(閲覧日:2023年5月19日)

企業単独型Bにおける技能実習2号の実習生の受入れ上限人数は、常勤職員総数の10分の1です。

ただし、団体監理型・企業単独型ともに、常勤職員総数の2倍の人数を超えてはならないとされています。

なお、実習実施者が「優良な実習実施者」に認定されると、上の表の2倍の人数を受入れることができます。

技能実習1号から技能実習2号に移行する要件は以下の通りです。(技能実習法第9条、技能実習法施行規則第10条)。

(1)技能実習1号と同一の実習実施者の下で、同一の技術などについて実習を受けること
実習実施者の事情などで、同一の実習実施者の下で実習ができない場合は、この限りではありません。

(2)技能実習の内容が、移行対象職種・作業であること
技能実習2号の対象職種・作業は主務省令で定められており、2023年3月31日時点で87職種159作業あります。

(3)技能検定基礎級もしくは技能実習評価試験初級の実技試験および学科試験に合格すること

企業が行う移行の手続きは以下の通りです。

・技能実習2号の技能実習計画の認定を外国人技能実習機構(OTIT)に申請する
・技能実習1号から技能実習2号への在留資格変更を、管轄の地方出入国在留管理局に申請する

技能実習2号の実習修了後に移行できる在留資格は、技能実習3号特定技能1号です。

まず、技能実習2号から技能実習3号へ移行する場合について解説します。

技能実習3号は、技能実習4年目から5年目の技能などの熟達を図るための活動を認める在留資格です。在留期間は技能実習2号と同じく、法務大臣が指定する2年を超えない期間です。

対象職種は2023年3月31日時点で80職種144作業です。技能実習2号の対象職種・作業の多くは、技能実習3号への移行が可能ですが、一部移行できない職種・作業があるので注意しましょう。

技能実習2号から技能実習3号に移行するには、以下の要件があります(技能実習法第9条、技能実習法施行規則第10条)。

(1)技能実習の内容が、移行対象職種・作業であること
(2)技能実習生が技能検定3級、または技能実習評価試験専門級の実技試験に合格すること
(3)技能実習生が母国に一時帰国すること
(4)実習実施者が「優良な実習実施者」と認定されていること
(5)団体監理型の場合、監理団体が「優良な監理団体」と認定されていること

企業が行う移行の手続きは、以下の通りです。

・優良な実習実施者の認定申請をする
・技能実習3号の技能実習計画の認定を外国人技能実習機構(OTIT)に申請する
・技能実習2号から技能実習3号への在留資格変更を管轄の出入国在留管理局に申請する

次に、技能実習2号から特定技能1号に移行する場合について解説します。

技能実習制度は、開発途上国へ技術移転を行うことによる国際協力を目的としているため、技能実習生を労働力調整の手段として利用してはいけないことになっています。

しかし、特定技能制度は人手不足の解消を目的としているため、特定技能1号に移行すれば労働力を補うために雇用することが可能です。また、特定技能外国人は受入れ人数に制限がない(介護および建設分野を除く)ことも、技能実習生との相違点です。

技能実習と特定技能では就業できる職種が異なり、2023年5月時点、特定技能1号の外国人を受入れられるのは12分野です。

技能実習2号から特定技能1号に移行するための要件は以下の通りです。

・外国人本人に求められる要件

特定技能の分野と関連性がある職種・作業に就いており、技能実習2号の実習を良好に修了した技能実習生は、試験を受けなくても特定技能1号の在留資格に変更することができます。

技能実習2号の実習を良好に修了した技能実習生が特定技能の分野と関連性がない職種・作業に就いていた場合は、移行後に就業する特定技能の分野の技能試験に合格することが必要です。

・受入れ機関に求められる要件

(1)外国人と結ぶ雇用契約(特定技能雇用契約)が適切であること(例:報酬額が日本人と同等以上)
(2)受入れ機関自体が適切であること(例:5年以内に出入国・労働法令違反がない)
(3)外国人を支援する体制があること(例:外国人が理解できる言語で支援できる)
(4)外国人を支援する計画が適切であること

このように、技能実習3号と特定技能1号は基づく制度やその目的、対象職種などが異なります。どちらに移行すればよいかは、技能実習生の希望や実習実施者の受入れ体制などにより変わるので、違いをよく理解してから決めましょう。

技能実習2号の在留資格を持つ外国人は、実習修了後も戦力として企業に残ってくれる可能性のある存在です。外国人と企業がお互いに良い条件で雇用関係を結ぶためには、在留資格をはじめ外国人雇用に関しての総合的な知識が必要です。

外国人雇用に関して総合的に知識を深める方法として、eラーニングの活用があります。ライトワークスでは、外国人材を雇用する企業の従業員に向けて、必要なリテラシーを身に付けるためのeラーニング教材を提供しています。ぜひ参考にしてください。

技能実習生の受入れを検討されている企業の方へ
技能実習生の受け入れにあたって企業が把握しておくべき法律・雇用制度等について、1本3分程度のeラーニング教材で網羅的に学ぶことができます。

外国人雇用のガイドブック_まなびJAPAN

[1] 法務省・厚生労働省「外国人技能実習制度について」,2023年5月12日公表,p13,https://www.moj.go.jp/isa/content/930005177.pdf(閲覧日:2023年5月19日)
[2] JITCO「在留資格「特定技能」とは」, https://www.jitco.or.jp/ja/skill/(閲覧日:2023年5月23日)

参考)
外国人技能実習機構(OTIT),https://www.otit.go.jp/(閲覧日:2023年5月22日)
法務省・厚生労働省「外国人技能実習制度について」,2023年5月12日公表,https://www.moj.go.jp/isa/content/930005177.pdf(閲覧日:2023年5月22日)
e-GOV「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律施行規則」,https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=428M60000110003_20230131_505M60000110001(閲覧日:2023年5月22日)
e-GOV「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」,https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=428AC0000000089_20221001_504AC0000000012(閲覧日:2023年5月22日)
出入国在留管理庁・厚生労働省「技能実習制度 運用要領 ~ 関係者の皆さまへ ~」,2023年4月公表,https://www.moj.go.jp/isa/content/930005219.pdf(閲覧日:2023年5月22日)
JITCO「在留資格「特定技能」とは」,https://www.jitco.or.jp/ja/skill/(閲覧日:2023年5月22日)
厚生労働省「技能実習生等向け技能検定の概要」,https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/shokugyounouryoku/ability_skill/ginoukentei/kisokyu.html(閲覧日:2023年5月22日)

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