【うっかりに注意!】在留期間を守って外国人の長期雇用を実現する方法

この記事を読むと、次のことが分かります。
・在留期間とは
・在留期間更新許可申請の方法
・在留期間更新許可申請が不許可になったときの対応
・在留期間更新許可申請を忘れないための仕組み 

在留期間とは、外国人が在留資格に基づき日本に在留できる期間です。期間の長さは在留資格の種類や、外国人本人の経歴によって違います。在留期間を過ぎてしまうと日本に在留することはできません

在留期間の更新を忘れてしまうと外国人本人不法滞在になり、雇用している企業罪に問われることがあるため注意が必要です。

本稿では、在留期間の基礎知識をはじめ、在留期間更新許可申請の方法や注意点などを解説します。外国人の長期雇用を検討している企業の方は、ぜひご一読ください。

外国人雇用のガイドブック_まなびJAPAN

1. 在留期間とは?外国人を雇用するときにまずチェック!

この章では、在留期間の基礎知識について解説します。

1-1. 在留期間は在留資格の種類によって違う

在留期間とは、外国人が在留資格に基づき日本に在留することができる期間です。期間の上限は在留資格の種類ごとに定められています(出入国管理及び難民認定法[入管法]第2条の2第3項、出入国管理及び難民認定法施行規則[入管法施行規則]3条)。

在留資格の種類は2023年2月現在、全部で29種類あります。それぞれの許可される活動内容と在留期間は以下の通りです。

表)在留資格の種類と在留期間

在留資格該当例在留期間
外交外国政府の大使など、およびその家族外交活動の期間
公用外国政府または国際機関の公務に従事する者、およびその家族5年、3年、1年、3カ月、30日または15日
教授大学教授など5年、3年、1年または3カ月
芸術作曲家、画家、作家など5年、3年、1年または3カ月
宗教外国の宗教団体から派遣される宣教師など5年、3年、1年または3カ月
報道外国の報道機関の記者など5年、3年、1年または3カ月
高度専門職ポイント制による高度人材1号は5年
2号は無期限
経営・管理企業の経営者など5年、3年、1年、6カ月、4カ月または3カ月
法律・会計業務弁護士、公認会計士など5年、3年、1年または3カ月
医療医師、看護師など5年、3年、1年または3カ月
研究政府関係機関や企業などの研究者5年、3年、1年または3カ月
教育中学校、高等学校などの語学教師など5年、3年、1年または3カ月
技術・人文知識・国際業務通訳、機械工学などの技術者、デザイナー、企業の語学講師など5年、3年、1年または3カ月
企業内転勤外国の事務所からの転勤者5年、3年、1年または3カ月
介護介護福祉士5年、3年、1年または3カ月
興行俳優、歌手、プロスポーツ選手など3年、1年、6カ月、3カ月または15日
技能外国料理の調理師、スポーツ指導者など5年、3年、1年または3カ月
特定技能1号:特定産業分野に属する相当程度の知識または経験を要する技能を要する業務に従事する外国人 2号:特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人1号は1年、6カ月または4カ月 2号は3年、1年または6カ月
技能実習技能実習生1号は法務大臣が個々に指定する期間(1年を超えない範囲)
2号、3号は法務大臣が個々に指定する期間(2年を超えない範囲)
文化活動日本文化の研究者など3年、1年、6カ月または3カ月
短期滞在観光客、会議参加者など90日もしくは30日または15日以内の日を単位とする期間
留学大学、専門学校、日本語学校(法務省告示機関)などの学生・生徒法務大臣が個々に指定する期間(4年3カ月を超えない範囲)
研修研修生1年、6カ月または3カ月
家族滞在技術・人文知識・国際業務、留学など、特定の在留資格で在留する外国人に扶養される配偶者、子法務大臣が個々に指定する期間(5年を超えない範囲)
特定活動外交官などの家事使用人、ワーキング・ホリデー制度を利用する外国人など5年、3年、1年、6カ月、3カ月または法務大臣が個々に指定する期間(5年を超えない範囲)
永住者永住許可を受けた者無期限
日本人の配偶者等日本人の配偶者、実子、特別養子5年、3年、1年または6カ月
永住者の配偶者等永住者・特別永住者の配偶者、および日本で出生し引き続き在留している実子5年、3年、1年または6カ月
定住者日系3世、外国人配偶者の連れ子など5年、3年、1年、6カ月または法務大臣が個々に指定する期間(5年を超えない範囲)

出入国在留管理庁「在留資格一覧表」を基にライトワークスにて作成,https://www.moj.go.jp/isa/applications/guide/qaq5.html(閲覧日:2023年2月20日)

このように、在留資格によって在留期間は違います。さらに、同じ在留資格でも個別に在留期間が決められているため、採用する際は一人一人の在留期間を確認しましょう。在留期間は、在留カード旅券(パスポート)などで確認できます。

在留資格の種類や在留期間を確認する方法については以下の関連記事でも解説しているので、参考にしてみてください。

1-2. 在留期間の決まり方

在留期間は、法務大臣の裁量により決められています。まずは、在留資格の種類が決まりそれに基づいて在留期間が決まります。

在留期間の審査基準は、在留資格ごとに細かく決められています。ここでは企業の総合職や国際業務担当として働く外国人材が取得する在留資格「技術・人文知識・国際業務」の審査基準を紹介します。

技術・人文知識・国際業務の在留資格で付与される在留期間は、5年、3年、1年、3カ月のいずれかです。どの期間が付与されるかは、以下の項目などを総合的に判断した結果定められます。

表)技術・人文知識・国際業務の在留期間審査基準

審査基準
(1)申請人が入管法上の届け出義務(住居地の届け出、住居地変更の届け出など)を果たしているか(※)
(2)義務教育期間の子どもがいる場合は、その子どもが日本の小学校や中学校(インターナショナルスクールなども含む)に通学しているか(※)
(3)受入れ企業が属するカテゴリー区分(カテゴリーについては後述)
(4)既に決定している在留期間と引き続き在留資格に該当する活動を行う期間
(5)職務上の地位、活動実績、受入れ企業の活動実績などにより、1年に1度在留状況の確認を行う必要があるか
(6)就労予定期間
(※)最初に日本に入国するときの在留期間決定の際には適用しない

杉田昌平『改正入管法関連完全対応 法務・労務のプロのための外国人雇用実務ポイント』,ぎょうせい,2019,p.51を基にライトワークス にて作成

この基準以外に、申請人が納税義務などの公的義務を果たしているか、刑事処分を受けているかなども在留期間の審査に関わってきます。

また、技術・人文知識・国際業務の在留資格では、受入れ企業をその規模などによってカテゴリー1から4に区分しています。受入れ企業がどのカテゴリーに属するかで在留期間の長さの他、在留資格の申請時や在留期間更新許可申請時に必要となる書類も変わります。

各種申請時には、あらかじめ受入れ企業の属するカテゴリーを確認しておくとよいでしょう。ただし、在留資格によっては、受入れ企業のカテゴリー分けがされていないこともあります。

表)受入れ企業のカテゴリー区分

 カテゴリー1カテゴリー2カテゴリー3カテゴリー4
区分
(所属機関)
(1)日本の証券取引所に上場している企業
(2)保険業を営む相互会社
(3)日本または外国の国・地方公共団体
(4)独立行政法人
(5)特殊法人・認可法人
(6)日本の国・地方公共団体の公益法人
(7)法人税法別表第1に掲げる公共法人
(8)一定の条件を満たす中小企業など
前年分の給与所得の源泉徴収票などの法定調書合計表中、給与所得の源泉徴収票合計表の源泉徴収税額1,500万円以上ある団体・個人前年分の職員の給与所得の源泉徴収票などの法定調書合計表が提出された団体・個人(カテゴリー2を除く)左のいずれにも該当しない団体・個人

杉田昌平『改正入管法関連完全対応 法務・労務のプロのための外国人雇用実務ポイント』,ぎょうせい,2019 ,p.56を基にライトワークス にて作成

1-3. 在留期間を過ぎるとどうなる?

何の手続きも行わず、定められた在留期間を過ぎてしまった場合、外国人本人不法滞在になってしまいます。その状態で引き続き就労すると外国人本人は不法就労になり、雇用している企業不法就労助長罪に問われる場合があります。

不法就労助長罪の罰則は、3年以下の懲役・300万以下の罰金です(入管法第73条の2)。場合によっては、懲役と罰金の両方が科されることもあります。また、外国人本人がうっかり在留期間の更新を忘れていた場合や企業側の確認不足など、不法就労が故意でなかったとしても罰則が科される場合があります。

外国人材の採用時はもちろん、雇用した後も定期的に在留期間を確認しましょう。在留期間の更新忘れを防ぐための方法は4章で紹介します。

2. 在留期間更新許可申請の方法

在留期間を延長して引き続き就労したい場合は、在留期間更新許可申請を行います(入管法第21条)。この章では、申請の方法や注意点について解説します。

2-1. 在留期間更新許可申請の流れ

在留期間更新許可申請は基本的には外国人本人が行いますが、企業側でも準備する書類や資料があります。

申請可能な期間は、6カ月以上の在留期間が付与されている場合、在留期間の満了する日の3カ月前からです。ただし、入院、長期の出張など特別な事情が認められる場合は、3カ月以上前から申請が受け付けられることもあります。この場合、事前に申請する地方出入国在留管理局へ問い合わせてください。

なお、3カ月以内の在留期間が付与されているときは、該当在留期間のおよそ2分の1以上が経過すれば申請できます。

在留期間更新許可申請の流れは以下の通りです。

(1)申請に必要な書類を準備する

在留期間更新許可申請書は、在留資格の種類によって様式が異なります。

在留資格に応じた在留期間更新許可申請書は、出入国在留管理庁のホームページからダウンロードできます。

また、準備する書類や資料も在留資格の種類によって変わります。申請者本人の書類の他、企業などの所属機関が準備するものもあるため、同ホームページで併せて確認しましょう。

参考)
出入国在留管理庁|在留期間更新許可申請書のダウンロードはこちら
https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-3-1.html

出入国在留管理庁|各在留資格の在留期間更新に必要な書類についてはこちら
https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-2.html

(2)申請書類を地方出入国在留管理局へ提出する

以下のいずれかの人が、申請書類を申請人の住所を管轄する地方出入国在留管理局へ提出します

・申請人本人
・代理人
申請者の親権者や後見人など、申請人本人の法定代理人
・取次者
申請人が雇用されている企業や監理団体の職員などで地方出入国在留管理局長から申請等取次者として承認された者、地方出入国在留管理局長に届け出た弁護士・行政書士など

申請が受理されると、地方出入国在留管理局で審査が行われます。追加書類を求められる場合や、雇用されている企業に電話で連絡が入る場合もあります。

(3)許可の通知を受け取る

在留期間の更新が許可されると、地方出入国在留管理局から本人宛て通知書が郵送されます。

(4)新しい在留カードを受け取る

新しい在留カードを受け取りに地方出入国在留管理局へ行きます。通知書、在留カード(原本)、パスポート(原本)を提示し、手数料を支払った後、在留期間が更新された新しい在留カードが交付されます。

なお、新しい在留カードの受取りを行政書士などが代行することも可能ですが、在留カードやパスポートの原本の提示が必要なため、申請人が日本にいるときでないとできません

申請は代理人や取次者が行うことも可能なので、手続きを本人任せにするのが不安なときは、雇用している企業の職員が申請等取次者としての承認を受けることを検討してみましょう。

参考)
出入国在留管理庁|申請等取次者としての承認手続きについてはこちら
https://www.moj.go.jp/isa/applications/guide/nyuukokukanri07_00248.html

また、申請者がマイナンバーカードを作っていれば、在留期間更新許可申請をオンラインでも行うことができます。対象となる在留資格は「外交」と「短期滞在」を除く全てです。窓口に出向く必要がなく、24時間利用可能なので、活用してみてはいかがでしょうか。

参考)
出入国在留管理庁|オンラインによる在留申請についてはこちら
https://www.moj.go.jp/isa/applications/guide/onlineshinsei.html

2-2. 在留期間更新許可申請から許可までの期間

出入国在留管理庁によると、在留期間更新許可申請を行ってから許可されるまでの期間は2週間から1カ月が標準です。審査期間の長さ在留資格の種類によって異なります。2022年の審査にかかった日数の平均をみると、技術・人文知識・国際業務では19.2日、特定技能1号では31.9日です。

書類の追加や修正が必要になることもあるので、余裕を持って在留期間満了の1カ月以上前に申請をするようにしましょう。

2-3. 在留期間更新許可申請をするときの注意点

在留期間更新許可申請をするときの注意点は、以下の通りです。

・書類準備期間なども考慮する
・受入れ企業の属するカテゴリーによって提出書類が異なることがある
・申請時と新しい在留カードの受取時には申請人が日本にいる必要がある

・書類準備期間なども考慮する

在留期間変更許可申請の審査にかかる期間の標準は2週間から1カ月ですが、これは窓口に申請書類が受理されて、書類に不備がなかった場合です。必要書類を準備する期間、書類に不備があり再提出するときのことも考慮して早めに準備を開始しましょう。

・受入れ企業の属するカテゴリーによって提出書類が異なることがある

技術・人文知識・国際業務の在留資格のように、受入れ企業の属するカテゴリーによって在留期間変更許可申請で提出する書類が異なることがあります。受入れ企業は、外国人従業員の在留資格の種類を確認し、カテゴリーによって提出書類が変わるかどうかを把握した上で必要な書類を用意しましょう。

・申請時と新しい在留カードの受取時には申請人が日本にいる必要がある

在留期間更新の審査期間に、申請人が出入国することは可能です。ただし、申請書類を提出するとき新しい在留カードを取るとき日本に滞在している必要があります。これは、提出時と受取時には在留カードやパスポートなどの原本の提示が必要になるからです。

代理人や取次者が提出、受け取りを行う場合も同じなので、申請者にあらかじめ提出日と受取日を伝えておきましょう。

2-4. 在留期間更新許可申請が遅くなったとき

もし、在留期間更新許可申請を在留期間満了の直前に行い、申請が受理されてから結果が出るまでの間に在留期間の満了を迎えてしまう場合はどうなるのでしょうか。

この場合、申請の結果が出される日在留期間満了日から2カ月が経過する日どちらか早い日までは在留することが可能です。これを「特例期間」といいます。

この期間は、引き続き以前取得した在留資格で可能な活動を行うことができます。つまり、以前取得した在留資格が就労可能であれば、引き続き同じ企業で就労することが可能です。

なお、特例期間が適用される場合は、在留期間更新許可申請時に在留カードの裏面に「在留期間更新許可申請中」のスタンプが押されます。このスタンプがあれば、在留カードに記載されている在留期間が過ぎていても、現在申請中であると判断することができます。

3. 在留期間更新許可申請が不許可になる場合

この章では、在留期間更新許可申請が不許可になった事例と対応策について解説します。

3-1. 在留期間更新許可申請が不許可となった事例

在留期間の更新は、申請人の在留状況在留の必要性相当性などを総合的に判断して許可されます。許可のポイントは以下の通りです[1]

・これから行う活動が申請に係る在留資格に該当するものであること
・法務省令で定める上陸許可基準などに適合していること
・現在持っている在留資格に応じた活動を行っていたこと
・素行が不良でないこと
・独立の生計を営める資産または技能を持っていること
・雇用・労働条件が適正であること
・納税義務を果たしていること
・入管法に定める届け出などの義務を履行していること

なお、「素行が不良であること」とは、退去強制事由に準ずるような刑事処分を受けた行為や、不法就労をあっせんするなどの出入国在留管理行政上見逃すことのできない行為をしていた場合などが該当します。

次に、上記のような要件が満たされていないと判断され、不許可となった事例を紹介します。

【事例1】
日系3世として、在留資格「定住者(3年)」の上陸許可を受けて入国し、以後1回の在留期間更新許可を受けて在留していたところ、詐欺および窃盗の罪により、懲役2年・執行猶予4年の刑が確定したもの。
同人から、上記執行猶予期間中に、引き続き日系3世として在留したいとして、在留期間更新許可申請がなされたところ、在留状況に問題があるとして在留期間の更新が認められなかったもの。

【事例2】
日系3世の配偶者として、在留資格「定住者(1年)」の上陸許可を受けて日系3世である夫とともに入国し、以後2回の更新許可を受けて在留していたところ、引き続き日系3世の配偶者として在留したいとして在留期間更新許可申請がなされた。
上記更新申請の際に提出された源泉徴収票上の住所地が入管法に基づき届け出られた住居地と相違していたことから、調査した結果、同人は、入国以来、源泉徴収票上の住所地に居住していたにもかかわらず、在留期間更新許可申請の際には、日系3世である夫の住居地を住居地として虚偽申請をしていたことが判明したことから在留期間の更新が認められなかったもの。

引用元)
出入国在留管理庁「在留期間の更新許可申請及び在留資格の変更許可申請に係る不許可事例について」,2020年9月,https://www.moj.go.jp/isa/publications/materials/nyukan_nyukan66.html(閲覧日:2023年2月20日)

3-2. 在留期間更新許可申請が不許可となった場合の対応は?

在留期間更新許可申請をし、結果が不許可となった場合でも、在留期間内に不許可の原因を解決できれば再申請が可能です。

まずは、何が原因で不許可になったのか、申請を行った地方出入国在留管理局で確認しましょう。不許可の原因により再申請が可能な場合、地方出入国在留管理局から補足や修正すべき事項が提示されます。

一方、再申請が見込めない場合は、申請者がいったん出国して在留資格の取得からやり直すという方法があります。海外から再度日本で働くために必要な手続きは以下の動画で紹介しているので、参考にしてみてください。

参考)
ライトワークス|「日本で暮らす・働くシリーズ 海外からの就職編」より
https://www.youtube.com/watch?v=b9EVnwJWmJ8

不許可の原因によって対応策が異なるため、弁護士や行政書士などの専門家に相談することをお勧めします。

4. 在留期間の更新忘れに注意!

この章では、在留期間の更新を忘れないための対策について解説します。

4-1. 在留期間の更新は本人任せ

在留期限が迫ってきても、運転免許証の更新のときにように通知が来るわけではありません。基本的には外国人本人が在留期間を把握して、満了日が迫ると更新を行うことになっています。

しかし、企業が外国人従業員の在留期間を把握せず、更新を本人任せにしている場合、外国人従業員がうっかり更新を忘れてしまうと、企業は知らないうちに不法就労助長罪を犯してしまうことになりかねません。外国人従業員     と企業の双方で、更新のタイミングを共有しておくことが大切です。

4-2. 在留期間のうっかり超過を防ぐには?

在留期間の更新を忘れないために、以下のような方法があります。

・企業内でアラートシステムを作る
・管理システムを導入する

・企業内でアラートシステムを作る

企業側で外国人従業員     の在留期間を把握し、満了日が迫ると個別に在留期間の更新を促すというルールを導入します。声掛けのタイミングは、書類準備などの期間を考慮して在留期間満了の4カ月程前に設定するとよいでしょう。

人事担当者が一括で管理するなどして、誰がどのタイミングで更新の声掛けを行うか決めておくと、うっかり更新忘れを防ぐことができます。

・管理システムを導入する

販売されている労務管理システムの中には、外国人従業員の労務管理が簡単にできるような商品もあります。このようなシステムを導入すると、外国人従業員の在留期間が残り3カ月になると自動で通知が送られてくるといったアラート機能が利用できます。

人事担当者が多忙であったり、外国人従業員が多かったりするなど、個別対応が難しいときは、このようなシステムの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

外国人材を雇用するときは、在留期間の他にもさまざまな側面で日本人を雇用するときと違うルールがあります。これらの知識は、人事担当者だけでなく、外国人従業員を直接管理する立場の従業員も知っておいた方がよいでしょう。

企業全体で外国人雇用に関する知識を深める方法として、eラーニングの活用があります。ライトワークスでは、外国人材を雇用する企業の従業員に向けて、必要なリテラシーを身に付けるためのeラーニング教材を提供しています。ぜひ参考にしてください。

ライトワークス 「eラーニング教材外国人材採用企業向けシリーズ」
https://www.lightworks.co.jp/e-learning-cat/foreign-worker-recruitment

5. まとめ

在留期間とは、外国人が在留資格に基づき日本に在留することができる期間です。期間の上限は在留資格の種類ごとに定められています。

例えば、技術・人文知識・国際業務の在留資格では、5年、3年、1年、3カ月のいずれかの在留期間が付与されます。どの期間が付与されるかは、法務大臣の裁量により、申請者本人の状況や受入れ企業の状況などを総合的に判断した結果定められます。

同じ在留資格でも、個別に在留期間が決められているため、採用する際は一人一人の在留期間を在留カードや旅券(パスポート)などで確認しましょう。

在留期間の満了日を過ぎてしまう前に更新の申請を行わなかった場合、外国人本人不法滞在になり、雇用している企業不法就労助長罪に問われる場合があります。外国人本人がうっかり在留期間の更新を忘れていた場合や企業側の確認不足など、故意でなかったとしても罰則が科される場合があるため注意が必要です。

在留期間を延長して引き続き就労したい場合、在留期間更新許可申請を行う必要があります。申請の概要は以下の通りです。

・申請可能な期間

付与されている在留期間が6カ月以上:在留期間満了日の約3カ月前から
付与されている在留期間が3カ月以内:該当在留期間のおよそ2分の1以上が経過してから

・申請者

本人、代理人、取次者

・提出先

管轄の地方出入国在留管理局

・申請の流れ

(1)申請に必要な書類を準備する
在留期間更新許可申請書、申請人および所属機関が準備する書類・資料など
(2)申請書類を地方出入国在留管理局へ提出する
(3)許可の通知を受け取る    
(4)手数料を納付し、新しい在留カードを受け取る

・申請から許可までの標準期間

2週間~1カ月

・注意点

(1)書類準備期間なども考慮して早めに準備する
(2)受入れ企業の属するカテゴリーよって提出書類が異なることがあるため確認する
(3)申請時と新しい在留カードの受取時は申請人が日本にいる必要がある

在留期間更新許可申請書を提出してから結果が出るまでの間に在留期間の満了を迎えてしまう場合は、特例期間が適用されます。申請の結果が出される日在留期間満了日から2カ月が経過する日どちらか早い日までは在留することが可能になり、引き続き以前取得した在留資格で可能な活動を行うことができます。

在留期間の更新は、申請人の在留状況在留の必要性相当性などを総合的に判断して許可されます。在留期間更新許可申請の結果が不許可となった場合、在留期間内に不許可の原因を解決できれば、再申請を行うことができます。しかし、再申請が見込めない場合、申請者はいったん出国することになります。

在留期間の満了が迫ってきても、通知が来るわけではありません。基本的には外国人本人が在留期間を把握して、満了する前に更新を行います。

更新忘れを防ぐために企業ができる対策は、以下の通りです。

・企業内でアラートシステムを作る

企業側で外国人従業員     の在留期間を把握し、在留期限の4カ月程前に個別に在留期間の更新を促すルールを導入します。

・管理システムを導入する

外国人従業員     の労務管理ができる労務管理システムを導入し、自動で在留期間更新の通知が送られてくるアラート機能を利用します。

外国人従業員が長期的に働くためには本人による在留期間の把握と更新が必要ですが、企業のサポートも欠かせません。在留期間の他にも、外国人雇用に関する知識は多岐にわたります。効率良く知識を習得するために、eラーニング教材を取り入れてみてはいかがでしょうか。

外国人雇用のガイドブック_まなびJAPAN

[1] 出入国在留管理庁「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」,2020年2月,https://www.moj.go.jp/isa/content/930004753.pdf(閲覧日:2023年2月20日)

参考)
e-Gov「出入国管理及び難民認定法」,https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=326CO0000000319(閲覧日:2023年2月20日)
出入国在留管理庁「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」,https://www.moj.go.jp/isa/publications/materials/nyuukokukanri07_00058.html(閲覧日:2023年2月20日)
出入国在留管理庁「在留審査処理期間(日数) 令和4年10月~12月許可分」,https://www.moj.go.jp/isa/content/001388358.pdf(閲覧日:2023年2月20日)
出入国在留管理庁「特例期間とは?」,https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/tokureikikan_00001.html(閲覧日:2023年2月20日)
出入国在留管理庁「外国人を雇用する事業主の皆様へ 不法就労防止にご協力ください。」,https://www.moj.go.jp/isa/content/930006260.pdf(閲覧日:2023年2月20日)

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